姫と年下王子たち

…やっぱ、俺のそら耳やったんか?


そう思いながら、ボードを傾けて再び滑ろうとした。


すると、風の音にかき消されながらも、だれかが叫ぶ声が耳に入った。


「…が…く!!…やと…!!……っ…い……ん!!」


なんやなんやっ?

またそら耳か…?


「…せが…んっ。……とぉ~…。…きっぺ…ぃ……く…ん……」


これは、…そら耳やないっ!!

ひなちゃんの声や!