姫と年下王子たち

…と、思っていたのに。


「べつにいいじゃんっ。見せても、減るわけじゃねぇんだし!」


と言って、一瞬にして絢斗があたしのサングラスを取り上げてしまった。


「…あ!返してよっ!!」


あたしは手を伸ばすが、絢斗はサングラスを掴んだ手を高くに上げる。


…いくらジャンプしても、届かない。


まるで、いじめっ子に大切なものを取られたかのような気分だ。