姫と年下王子たち

「ありがとー」


あたしは、ぜんざいを絢斗から受け取った。


手にほんのりと、ぜんざいの温かさが伝わってくる。

この寒さには、嬉しい温かさだ。


「うんっ。おいひ~!」


あたしは、アツアツの白玉をかじった。


甘いものが苦手の長谷川くんは、あんこだらけのぜんざいが天敵らしい。


あんこは入れないで、白玉だけを食べていた。



「あ、そういえばっ」