心の中で、もしかして…とは薄々思っていたからだ。


けど、俺の返事は決まっている。

それに、由香里には言う必要のないこと。


俺はなにも言わずに、ホームへ下りた。


その俺の後ろから、階段を駆け下りる音が…。


「…ごめんっ!今さらこんなこと言うなんて、自分でもズルいと思ってる…。でも、どうしても涼のことが忘れられなくてっ…」


うん、本当にズルいなよな。