姫と年下王子たち

「ひな…?ああ、マナちゃんのことね」


あたしが組長さんの息子…つまり絢斗と知り合いだということを知って、キララさんとミヨさんの顔には不機嫌そうな表情が浮かんだ。


だって、前に…。


“やっぱり組長なだけあって、お金はいくらでも出てくるわね~”

“マナさんには、無縁のお方だろうけどっ”


って、言ってたしねっ。


“無縁のお方”どころか、物心ついたときから、絢斗も絢斗のお父さんのことも知っている。