姫と年下王子たち

「…ぼ、暴行だっ…!!け…、警察に…通報してやるっ!!」


プルプルと震わせながら、俺を指差す。


てっきり殴りかかってくるかと思いきや、そんな気の抜けたことを言ってきた。


…なんだ、コイツ?

一発殴られたくらいで、意外と根性ねぇな。


俺は男をよそに、秋月さんを抱き起こす。


「どうぞ、警察に通報してください」

「…な、なんだとっ!?」

「そのかわり…」