姫と年下王子たち

「俺の部屋にまで響いてんだよっ!!いい加減、黙りやがれ!!」


…うっせぇな。

俺は今、それどころじゃ…。


…しかし俺は、ハッとして目を見開ける。


って、この黒髪の男…。


…秋月さんの隣にいた男だっ!!



「…秋月さん!!」


俺は、男を押し退ける。


一瞬、すでに男の毒牙にかかってしまった秋月さんの姿が…頭をよぎった。


その描写が、ほんのわずかにも俺の足を鈍らせた。