姫と年下王子たち

その人は、母さんの部下なんだそう。


「若いコなんだけどね。そのコがそこで、すっごくカッコイイ人がいたって騒いでて」

「それが…俺?」

「そう。その人から名前を聞いて、驚いたわ。…それで、まさかと思ってきてみたの」

「ふ~ん…」


偶然は、皮肉だなと思った。


その仕事仲間の人が、俺を見かけていなかったら…。

そもそも、coco-toにさえきていなかったら…。