姫と年下王子たち

まったく…。

店長は、お節介なんだよ。


母さんは手を上げて、タクシーを停めた。


「どこ行くつもり?」

「いいから、乗って!」


母さんに背中を押されて、俺はタクシーに乗り込んだ。



着いた場所は、都内の百貨店。

1階のブランド店が並ぶ通路を進む。


「お母さん、ここ好きなんだっ」


母さんはそう言うと、ある店の前で足を止めた。


ここって…。