姫と年下王子たち

「でも俺…!母親と話すことなんて、なにもっ…」


なにもなかった。


母さんと過ごした時間より、母さんがいない時間の方が遥かに長い。


家族はおろか…、今は他人としか思えない。


「長谷川くんはなくても、お母さんは話すことがあるんじゃないの?だから、きっと会いにきたんだよ」

「…でも」

「ってことで、とっとと上がる!タイムカードは、30分で切っておくからっ」