姫と年下王子たち

「あれー?もしかして、夏期講習サボってんのー?」


俺は茶化すように、涼の脇腹を小突いた。


「違ぇよ。初日に受けたけど、簡単過ぎたから行くのやめただけ」


あ…、そうでしたか…。


「そのかわり、昼前にある英語の授業は行ってるし」

「そっか。俺と英語の教室違うもんな」

「そうだな」


涼は、邪魔くさそうに相づちを打つ。


でもこう見えて、涼自身は邪魔くさくないらしい。