「……起きろ」 冷たい慈悲さえない声が私をまどろみから引き戻す。 ……早く起きなきゃ。 気怠い体を起こして、ボンヤリと私を見ている黒崎さんに軽く頭を下げた。 「…ごめんなさい、私、」 どうやら事情の後私は少し眠ってしまったよう。 けれど何も身にまとっていない私とは違って、既に服を着ている黒崎さんは表情を何も変えずにただ私を見下していた。 でもそれもいつものこと。 いつも黒崎さんはその冷淡で端正な顔で、私を見ているようでどこか遠くを見ている。