わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 あの可愛い感じの男の子と一緒に。拓馬にとって親しい友人のようだった。

 それにあんな言い方をしたわたしを食事に誘ったりはしないだろう。

 わたしはお弁当を見る。この時間、拓馬も同じものを見ているだろう。だが、彼の気持ちがわたしと同じでないことを期待していた。

「気になるなら行けばいいのに」

「気にしてないよ」

 わたしがあんなことを言ったのに気にする必要はなかった。

当たり前のことだったからだ。それでもあの少年のような笑顔がしっかりと頭に刻み込まれていた。

結局わたしは拓馬のところに行くことはなかった。


 昨日とは違い一日がやけに長かった。いつもより七割ほどのスピードで過ぎていく授業をやっとの思いで終え、昇降口を出たとき、佳代がわたしの背中を軽く押した。

その理由はすぐに分かる。目の前には拓馬の姿があった。

「行ってきなよ。気になるんでしょう。朝から暗かったし」