わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「でも、今日は待っていないと思うよ。里実がいないときはといっていたから」 

 里実は携帯を取り出すと、指で番号をはじく。すぐに彼女の携帯のランプがともる。

「教室で待っているってさ」

「拓馬のアドレス、知っているの?」

「美月は知らないの?」

 わたしは頷く。

「教えようか?」

「いいよ。本人の知らないところでやり取りするのもダメだと思う」

「拓馬君は美月に教える分だけは何も言わないと思うけどね。じゃあ、自分で聞きなさい」

 里実の指がわたしの額を軽く押していた。




 辺りを照らし続けた太陽のまばゆさも消えた頃に、補習の終了を告げるチャイムが鳴る。

もうホームルームは終わっている時間であることもあり、教師が出て行くと、各々が席を立つ。

「わたし達は靴箱で待っているから。もし二人きりがよかったらいつでも言ってね」

「それはないから」