わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 教室に戻ると、興味津々な瞳に出迎えられる。

わたしはその視線に気づかない振りをして、二人にお昼のことを簡単に話した。帰りに誘われたことも含めて、だ。

話を終えたとき、顔をあげると、里実と顔が顔を見合わせてニヤニヤしているのに気づいたのだ。

「わたしは佳代と帰るから気にしないでね」

「そうそう。でも、本当に付き合うようになったら教えてね」

「何でそう話が飛躍するかな。拓馬と一緒なんて絶対に無理だよ。視線が怖い」

「その子達もそのうち諦めるんじゃない? 美月相手じゃかなうわけないって分かるし。拓馬君は幼稚園のときから美月大好きだからね」

「恥ずかしいことを言わないで」

 わたしの顔がおのずと真っ赤になる。

「幼稚園って、小学生の頃もずっと?」

 佳代はわたしでなく、里実の顔を覗き込む。

「そうだよ。拓馬君の好きな人は坂木美月ちゃんって誰でも知っているくらいだったし。学校では有名だったんだ。本人も素直な性格だから好きな人はと聞かれて美月の名前を答え続けていたの」

「愛されているんだね」

 佳代は夢見がちな瞳で、わたしを見てきた。どうしてこうも赤面しそうな言葉を二人は言うことができるのだろう。