わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「その彼氏のことを詳しく聞かせてよ」

 いつの間にか佳代の中では彼のことがそう処理をされてしまったらしく、興味津々という表情で私の顔を覗き込んできた。

 何でこう彼女は人のそういう話が好きなんだろうと心の中でため息を吐きながら、彼女にどう言い訳をするか考えていたときだった。

「坂木さん」

 私を呼ぶ救いの声が聞こえてきた。

 声のした方向に目を向けると、ロングヘアの少女が立っていた。彼女の髪の長さは肘ほどまでと里実と同じくらいの長さだが、小柄な身長のためかもっと長く見える。


彼女は私と目が合うと、切れ長の凛とした瞳を細めていた。学級委員の白井浅子だった。

「さっき、職員室に行ったら先生が呼んでいたよ」

「どうしてだろう」

 先生に呼び出される理由がすぐに思い浮かばなかった。

「進路希望の紙がどうとかって言っていたけど」

 浅子は眉をひそめ、右手の親指と人差し指であごをしゃくるように掴んでいた。

「そういえば出してなかった。ありがとう」