わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「下まで一緒に行こうか」

 奈月との待ち合わせは中等部の校舎の昇降口の付近だ。そのため、彼と一緒に下まで行くことにした。

 職員室に行き、鍵を返すと、昇降口まで行く。

 もう辺りに人気はない。

「今日、君の誕生日なんだってね」

「里実たちから聞いた?」

 わたしの言葉に彼はあいまいに微笑んだ。

「もう来月になると学校もほとんど来なくなるし、君にも会えなくなるね」

「そうだね」

 わたしは地元の国立大学、彼は県外の国立大学を希望していたのだ。

 他のクラスメイトとも会えなくなり、六年間も通ったからか、妙に寂しい気はする。

「君への誕生日プレゼントをあげるよ」

「そんないいよ。わたしだって館山君に何もあげてないし」

「いいから」

 彼はそういうと、目を細めた。

「俺、坂木のことをいいなって思っていた」