わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「よかったら一緒に行こうか。まだ結構残っていたよ」

「別にあんたなんかと買い物に行きたくない」

 彼女の声の調子が若干弱くなっていた。

「気が向いたら誘ってよ。いつでもいいからさ」

 きっとこんな形でさえ知り合えたのも何かの縁なんだろう。誘われなければそれでもいい。

 彼女は少し潤んだ目でわたしをにらむ。

「媚でも売っているの?」

「少しね」

 冗談めかして言うと、彼女は頬を膨らませる。

「わたしはあなたのことが嫌いなんですから、調子に乗らないでください」

「だから気が向いたらでいいよ。嫌なら忘れてくれればいいから」

「気が向いたら誘ってあげてもいいですよ」

 彼女は口をとがらせ、顔をそむけた。

 わたしでは彼女に接するのは役者不足なのかもしれない。

だが、できる限りは頑張ろう。

 わたしは選んだ洋服を紙袋に詰め、最後に大き目の紙袋を折りたたんで入れておく。

「和室に布団を用意しているから、そこで選ぶといいよ。鏡もあるから」

 無言の彼女を和室まで送ると、すでに布団が敷いてある。

わたしは押入れから全身を映し出す鏡を取り出すと、部屋の隅に置く。