わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「本当はあれはあなたを誘おうか迷っていたのよ」

「わたしは一言も誘われてない」

「あなたが小さいころ好きだったから一緒に連れて行きたいって買ったけど、そこにはあなたの両親との思い出もあるからどうしていいかわからないと言っていたの。

だから行かないなら一緒に行こうとは言われた。でも、あなたが行きたいといえば連れて行ってくれると思うよ」

 もともと彼自身がそう考えていたものだったからだ。

 彼女の目からあふれる涙の量が増す。

「ばかじゃない。わたしのことなんか心配しても何もメリットなんかないのに」

「でも、心配になってしまうものはどうしょうもないとは思うよ」

 それから彼女は何を言うのでもなく、ただ泣いていた。それが悲しみだったのか、まったく別の感情だったのかわたしには分からなかった。

 十五分ほど経過し、母親たちは戻ってきた。千江美は少し落ち着きを取り戻していた。そして、母親の入れてくれたコーヒーを飲み干していた。