わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 拓馬と万理さんを玄関先で見送ると、リビングに戻る。そこには奈月と千江美の姿があった。

 そこに母親が寄っていき、タオルを渡す。

「シャワーでも浴びる? 洋服なら新しいのがあるから」

「大丈夫です」

「そのままじゃ風邪ひくから」

 優しい言い方ではあったが、有無を言わせない言葉に千江美は頷いていた。

 母親は部屋を出ていくときに奈月を呼ぶ。奈月はためらいながらもリビングを出て行った。

 わたしと千江美が部屋に取り残されることになった。

 彼女は膝の上で拳を握る。

「わたしのこと自業自得だとでも思っていますか?」

「思ってないよ。そんなこと」

 わたしの言葉を彼女は鼻で笑う。

「あなたはいつもそう。いい子ぶって、自分が悪い子にならないようにしている」

 そんなことを意図的にしたことはないが、彼女にそう見えたのならそうかもしれない。

 彼女は不快感をあらわにする。

「わたしはあなたのことが大嫌い。いつも幸せですって顔をして、わたしのほしかったものを奪っていくの」