わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「だから、わたしの家で一緒に暮らしましょう。景子には家に来ないように言うから」

 千江美は拓馬を見る。

「拓馬もそう思っている?」

「そっちのほうがいいと思うよ。向こうに住んだほうが楽だろうし」

「わたしが邪魔だから?」

 彼女は唇を噛み、拓馬を見る。

「邪魔なんて」

「わたしがいなくなれば、この女と好きなだけ会えるもんね。わたしのことなんてどうでもいいくせに。その場限りで心配した振りなんてしないでよ」

 拓馬は顔をひきつらせ、彼女を見ていた。彼女がどれほど自分に依存をしていたのか、気づいたのかもしれない。

「今日は帰ったほうがいいよ」

 沈黙を破ったのは奈月だった。その言葉に母親もうなずいた。

「そうね。今日は帰ったほうがいいと思う。彼女はうちに泊まらせるから」

 母親の決意の瞳に二人は迷いがちに顔を背けていた。