わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「わたしがおばさんのところに行けばいいんでしょう。分かっているよ」

 彼女は膝の上で手を握る。

「あなたがここに住みたいなら、どうにかするわよ」

「だってわたしがここにいても迷惑をかけてばかりじゃない。おばあちゃんの傍が唯一の居場所だったのに。わたしがおばあちゃんを殺してしまったんだもん」

 その言葉に万理さんの顔が強張る。そして、彼女は手の骨が浮き出すほど強く千江美の肩をつかんでいた。

「まだそんなことを言っているの? あなたのせいじゃない。仕方なかったのよ」

 奈月がわたしの洋服の裾をつかんだ。彼女は母親のほうに顎をしゃくる。

 母親を見ると、出口を指さしていた。

 話が深刻さを増したことでこの場を身内だけにしようと思ったのだろう。

 わたしと奈月が歩き出したとき、千江美の悲痛な声が届く。

「わたしにはおばあちゃんしかいなかった。知っているんだよ。おばさんが六月に来ると言ったのに来なかったのはあの女を説得していたからなんでしょう。どうせ、来なかったんでしょう。男の相手をするので忙しいんだもん」