わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 彼女の両親が身勝手な人ということは聞いた。

具体的に何をどうしたのかということはいまだに知らなかった。

何かあるならわざわざつらい記憶のある場所に彼女を連れて行く必要なんてない。新しい場所で別の思い出を作るほうがいいに決まっている。

「お母さんに対してつらい思い出があるなら、控えたほうがいいかもしれないね。他にも遊園地はあるし、そっちのほうがいいのかも。二年くらい前にできたんだ」

「らしいね。前に母親から聞いた。場所が分かるか不安だけど」

「大丈夫。駅を出たらそっち方向に行く人も多いから適当についていけば着くよ」

 拓馬は安心したように笑っていた。

 身内だからこそ気遣っているのだろう。

 それにやきもちなどやいてはいけない。

 わたしはテスト用紙を拓馬に返すと、お弁当のふたを開ける。

 お弁当の続きを食べることにした。だが、チケットをじっと見つめている拓馬を見て箸の動きを止めた。