わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「そっか。彼女は引っ越すって言わないんじゃないの? 一緒に暮らしているんだよね」

「どうだろうね。俺の実家に住んだほうが楽だし、広いし。案外簡単にいいっていうかもよ。両親はあいつには甘いから」

 拓馬は軽い言葉を返す。彼は分かっていないのだ。彼女が自分に対してどんな感情を持っているのか。

「暮らしたいと言ったら一緒に暮らすの? ずっと」

 彼女と暮らした意味がこの数日の結果であればこれがずっと続くことになるんだろうか。

「嫌?」

 直に聞いてきた言葉に首を横にふることしかできなかった。そんな利己的なことを言えるわけもない。彼女もあんな行動をわたしに対してとったのは何か抱えているものがあるんだろう。

 すっと落ちるというわけにはいかないが、現状をどうにかして受け入れようと決める。

「無理しないでね。忙しかったら、わたしにできることなら協力するよ。わたしが難しいなら奈月やお母さんに頼むから」

 わたしであれば彼女の反発を買うのは必至だった。