わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 引っ越して、彼の家がなくなったときには寂しさはあったが、そんなものだと納得していた。

 小学生のころに友達が引っ越すということは頻繁にあり、最初のほうは連絡を取り合っても、いつしか疎遠になっていくものは当たり前だった。

その地での新しい生活があり、この地で過ごしたことは過去の一端に過ぎないと。

 そんな過去のよくある一人だった彼がわたしのことを覚えていて、今でも好意を寄せてくれることに、行き過ぎると思うことはあった。

そこまで嫌悪しなかったのもどこかでうれしい気持ちがあったからなのだろうか。

 わたしは携帯を閉じると、鞄に放り込んだ。

 机を遮断する影をみつけ顔をあげると、佳代が笑顔で立っていた。

 もう中間テストも終わり、梅雨の時期に差し掛かっていた。

 あれから拓馬に会うことは一度もなかった。彼から届いたのは週明けの一度だけの一緒に学校に行けなくなったというものだけだったのだ。

 一人になると拓馬がもどってきて、一緒に過ごしたということがウソなのではないかとも思えてくる。

「最近中学生の子と一緒にいるみたいだけど、いいの?」