わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 翌朝、黒のワンピースを来た奈月は笑顔で階段をおりてきてわたしの目の前で足を止める。

「おはよう」

 わたしはうなずくだけで、黒のスニーカーを履いた。

「奈月と出かける予定だったの?」

 リビングから出てきた母親が不思議そうにわたしと奈月を見比べる。わたしが二分ほど前から玄関で立っていたのを知っているからだろう。

 リビングや部屋にいたら呼んでくれるなんて甘い考えは通用しない。彼女は置いていくといえば本当に置いていく。

「そう。行ってきます」

 彼女はわたしより先に家を出た。

「まずは買い物ね」

 彼女はメモを確認することなく、買うべきものを言葉で羅列する。

「あっているの?」

「あっている」

 彼女はそう言うと歩き出した。わたしも彼女の後についていく。

 基本的に暗記力がいいのか、見たものはすぐに覚えてしまうようだ。

そうしたことが関係しているのか、あまり勉強をしているのを見たことはないがそれなりの成績を収めている。

 彼女と一緒にスーパーに入り、食料を買い、その足で同じテナント内にある薬局で薬なども一緒に購入した。それをわたしに渡す。