わたしは年下の幼馴染に振り回されています

「ありがとうございます。すぐに終わります」

 わたしは一言断ると、拓馬にメールを送る。少し遅くなるかもしれないが、昇降口で待っていてほしいと伝えるためだ。

 メールを送ると、彼は渡り廊下へ先導するように歩き出した。

 彼の足が止まったのは人気のない渡り廊下の途中だ。もう放課後になって時間が経つためか、サッカー部が部活を始めていた。

「先輩の妹さんってどういう人がタイプなんですか?」

 予想できた言葉に苦笑いを浮かべた。

「奈月は恋愛に興味がないからよくわからないかな」

 彼は困ったように微笑んだ。

「こちらこそ急にすみません」

 彼は深々と頭を下げると、そのまま昇降口のほうに走っていく。

 ほんとうに奈月はよくもてる。

 わたしも昇降口に戻ると、さっきはなかった拓馬の姿があった。