わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 最後に会ったのは四年前。小学生だったあいつも今年で高校生になっている。

わたしも四年前とは少しは変わったと思う。

背も伸び、あれほど嫌いだった数学がいつの間にか得意科目になった。

わたしだけではなく、奈月もずいぶんと顔立ちが大人びてしまった。

そんな長い時間は当然彼にも流れていただろう。

だから、彼が昔のままだとは思わない。思わないけど、やっぱりそれなりに抵抗感はある。

 わたしが好みのタイプはと聞かれると、年上と答えるようになったのもあいつが原因だ。

 わがままで、自分勝手で、自己中心的で、意地悪で。

 同じ言葉を並べているのに気付き、わたしは苦笑いを浮かべた。

 笑うとすごく可愛い子だ。そして、自分の気持ちにあまりに正直で、嘘がない。


 彼は四年前に親の転勤でこの町を離れた。

それまでのわたしと彼はいわゆる幼馴染だったのだ。

小学校のときから幾度となくクラスメイトとの別れを繰り返した。

彼もそのうちの一つだ。四年間一度も連絡を取っていない彼に再び会う可能性はほとんどないだろう。

もう会うことのない存在を私が気にしても仕方ないのだ。

 長い時間呆けていたのに気付き、わたしは頭をかいた。

職員室にプリントを出しに行くために歩を進めたときだった。