わたしは年下の幼馴染に振り回されています

 拓馬はわたしのどこがいいんだろう。

 自販機まで行くと、数人が並んでいた。とりあえずその一番後ろに並ぶ。

 そのとき髪の毛を耳元で結った人がわたしの傍らを通り過ぎた。二人の言葉が耳に飛び込んできたのだ。

「拓馬君の好きな人って見た?」

「見た。どんなに綺麗は人かと思っていたけど、普通じゃない? 何かさ、あまり相手にされていないから追いかけているって感じがしたよ」

「意外と相手が好きになったらあっさりと冷めるかもね。でも、姉のほうならまだ隙はあるってことか」

「そう思う。だって姉だし、卒業したら学校も変わるしね」

 二人はわたしに気付いた様子もなく盛り上がっていた。

 こういう感じで言われるよりは、本田さんのように正面向かって言われるほうがいい気がした。

「でも、拓馬君が頻繁にメールしているのって彼女じゃないの?」

「えー? そうなの?」

 メール? そういえばわたしは拓馬の携帯の番号も知らなかった。奈月相手だろうか。それならわかるが、わたしの知らない誰かなのかもしれない。

四年はそれほど長い時間だったのだ。