マスク男子


マップ没収されたことで、私の手は宙を彷徨う
そこで私は思い付いた


「郁くん、郁くん」


そう呼んで、郁くんに右手を差し出した

手を繋ぎたい
それを目で訴える

まぁ、でも…大抵相手にされない
きっと今日も綺麗に回避されるんだ

郁くんは私の右手を数秒見続け
再び小さく溜め息を吐くと


郁くんの左手が私の右手を掴んだ


…ん?
……え?


「い、郁くん?!」

「なんだよ。違うの?」

「い、いや、違わないけど…」


私、私、郁くんと手を繋いでる!!


「……真妃、真っ赤」

「だって…手が!」

「真紀が催促したんでしょ?」

「いや…まさか…本当に繋いでくれるなんて」

「嫌なら離すけど?」

「それは絶対嫌だ」


せっかく手を繋げたんだもん
離すものか