玄関を出ると、道の向かい側に郁くんが待っていた

待ち合わせ場所は別な所だった
しかし、目の前に郁くんがいる

迎えに来てくれたらしい
やっぱり郁くんは優しい


「郁くんおはよう!迎えに来てくれたんだ!」

「おはよ。別に、通り道だし…真妃はすぐ迷子になるし。ついでだ」


ついででも嬉しい
ニヤニヤしてしまう


「その怪しい笑いは止めなさい」


っと言って、郁くんが私の頬を引っ張る

少し痛い
でも、加減されてるのは分かる
だから、私のニヤニヤは止まらない


「うふぇふぇ…」

「ほっぺ引っ張られて笑うとか…第三者から見たらヤバイ光景だよな」


少し呆れながら郁くんの手は離れた
うーん、もっと触ってて欲しかったなぁ
ちょっと残念