「……臭いんだよね」

「……え?」


え?え?私、臭い?!
慌てて自分の匂いを嗅ぐ


「違う。おまえの事じゃない」


郁くんの言葉に安心する
良かったー…


「じゃぁ、何が臭いの?」

「うーん…人の体臭。特に、人がいっぱい居る学校とか公共機関とか…もう、地獄」


体臭?
たまに強烈な人いるけど…
あまり気にしたことない


「俺の嗅覚…ちょっと異常なんだよね」

「効きすぎるって事?」

「そーゆうこと」


郁くんは、普通の人より人の匂いに敏感なんだ
だから、常にマスクして臭いを遮断してるのか