「紹介するね。 幼馴染の空。 ミーちゃんの弟で私たちと同い年だよ」

「は、初めまして!! レイさんが載ってる雑誌はどれも拝読してます!!」



ガッチガチに緊張してる。


こんな空新鮮。



「ありがとう。 今度葵の小さかった頃の話聞かせてよ」

「勿論っす!!」

「『勿論っす!!』じゃないから!! 変な話ししたら許さないからね!!」

「レイさんの言うことは絶対に決まってんだろ!」



玲信者め。


どうせ変な話しかされないに決まってる。



「聞くならミーちゃんからにして」

「何でだよ!!」

「ミーちゃんの方がいい話もしてくれそうだもん。 ねー?」

「ねー?」



ミーちゃんと顔を見合わせて笑った。


2人に「またね」と言って、玲と一緒に車に乗った。


座ると直ぐに玲の頭が肩にのった。



「疲れたの?」

「んー……ある意味ね」

「ん? どういう意味?」

「……葵が取られないか心配で疲れた」

「え? 誰に?」

「さっきの……空?」

「あははっ! ないない! 絶対ない!」



玲はムクッと体を起こすと真剣な顔をした。


ドキッとする。