「……好…き…」 「え!?」 私はハッと我に返った。 口を塞いだ時にはもう遅く蓮斗が動揺を隠せない様子で私をみていた。 「沙乃…今…俺のこと…」 「ご、ごめん!」 「なんで謝るの?」 「え、いや…その…」 「もう一回」 「へ?」 「もう一回、沙乃の口から聞きたい」 そう言いながら私の顔を覗き込んで悪戯っぽく蓮斗は笑った。