「な、何言って…」 言葉を押し潰すように蓮斗は私を抱き締めた。 「沙乃は俺のこと好き?」 「えっ…」 そういえば考えてなかった。 でも、沙乃の中で何かが変わっているのは確かな事だった。 「俺は好きだ、愛してる」 「私は……」 そう言いながら私の思考回路は停止していた。 何も考えず私はポツリポツリと言葉を絞り出した。 「 蓮斗のこと… 」