「はぁ〜っ」


今日の夜は冬並に寒い


丸くなりながら智也がくるのを待った


しばらくすると、原付きの音が瑠奈の前でとまった


「..瑠奈?」


顔をあげると智也がいた


「馬鹿っ!なにしてんだよ!風邪ひくだろーが!」


智也の怒鳴り声と共に一瞬にして、暖かいぬくもりに包まれる


「ともやぁ..」


抱き締められた腕の中で、何故か涙が溢れそうになった


「こんな冷たくなって..ごめんな?」


瑠奈の顔を智也の手が優しく包む


瑠奈は力いっぱい首を横に振る