「綾、高校でイジメにあってる..」
その言葉に、頭を殴られたような衝撃が走る
一瞬で頭が真っ白になった
「静が聞いたのも最近だったんだけど..」
静の話が真っ白になった頭の中を埋めつくす
イジメ..
瑠奈には今まで一度も経験のない無縁のことだった
弱い者が自分よりも弱い者ををイジメる
されたこともなければ、したこともない
綾に対するイジメは、夏の終わり頃から始まっていたらしい
静の話を聞いた後に、怒りや殺意にも似た感情が瑠奈を襲う
それと同時に、自分のことで頭がいっぱいだった自分に嫌気がさした
「なんで綾が..」
綾は自分が辛くても人のことを考える、そんな優しい子
「..そのこと竜は知ってるの?」
瑠奈の問いに、静は首を横にふる
そして、自分の携帯を瑠奈に渡した
[がんばろうと思ったけど、もう学校いきたくないな..]
その文章を読んで、携帯を持つ手に力が入る
綾には、夢があると言っていた
そのために高校を出て、専門学校に行くって..
その夢が今、奪われようとしている
