チュッ―
二人の唇が軽く触れるだけのキス
この時の瑠奈の顔は、真っ赤だったと思う
智也は相変わらず、静かに眠っている
そんな都合よくいかないよね..
「でも、いつまでも待ってるからね」
耳元でそう呟いて、智也の手をギュッと握る
お花変えなきゃ..
そんなことを思いながらも、智也の体温が心地よくて眠ってしまった
‥
ギュッ―
なんだか不思議な感覚で、目が覚めた
「ヤバッ..寝ちゃったよ..」
時計を見ると数十分程度、眠っていたらしい
「お花、変えなきゃ」
お花を片手に、欠伸をしながら立ち上がる
え..
離れない..
握った手をみると
瑠奈の手を
智也が握り返していた―..
「っ!!」
瑠奈は慌てて、ナースボタンを連打した
「ともやぁっ!!」
その声に、智也の手が少し反応をみせる
手を強く握り、何度も智也の名前を呼んだ