病室につくと、やっぱり瑠奈が一番だった


いつも、この時間くるのは美華さんやおばさん


今日は二人とも遅くなるって言ってたから、智也と二人っきりだ


「おはよ。昨日はごめんね..」


智也の頭を撫でながら、ベッドの横に腰かける


ゆっくり二人だけで過ごすのは、本当に久しぶり


「これ、智也と瑠奈だよ。匂いわかる?」


花束を智也の顔に近付けて、話かける


瑠奈は昨日のことや浜田先輩のこと、色々なことを話した


返事がないのは悲しいけど、智也には伝わってるはず



「..智也、大好きだよ」



智也の頬に触れる



茶色い短髪



長い襟足



長いまつ毛に



高く筋の通った鼻



マジマジ見ると、本当にかっこいい..



整った顔立ち


その中でも少しアヒルっぽい唇が、瑠奈は大好き




キス..したいな..




智也に触れたい




「眠りの森のなんとかもキスで目が覚めたし..」



無理矢理な理由をこじつけて、そっと顔を近付ける



自分の心臓のドキドキが、耳まで聞こえてきた