瑠奈は次の日、目覚ましより早く目を覚ました


毎日、智也がいつ目を覚ましてもいいように、化粧も髪も丁寧に仕上げる



好きな人の前では、可愛くいたいもんね..



終わってから、まだ時間より早いけど家を出た


いつも買うお花やさんの前を通る


まだ花瓶のお花は枯れてないけど、時間も早いし店内に足を進めた


「瑠奈ちゃん、今日もお見舞い?」


お花やさんのおばちゃんとは、もう顔見知り


「うんっ!おばちゃん、いつものちょうだい」


そう言うとおばちゃんは、あのオレンジ色の花とかすみ草を綺麗に束ねる


そして最後にオレンジ色の花の横に、可愛らしいピンクの花を添えた


「これは、瑠奈ちゃんみたいだからね。いつもきてくれるサービスよ」


小さな花束を瑠奈に渡して、おばちゃんは優しく微笑む


「おばちゃん、ありがとね!またくるから」


満面の笑みでお礼を言うと、瑠奈は店を後にした



その花束を見ると、自然と顔が緩む



寄り添いあう二つの花



瑠奈は昨日とは正反対に、ご機嫌で病院へと向かった