君を想う【実話】



「なんかしゃべってよ」


気まずい空気に、瑠奈は自分から話かけてしまった


「あ?..じゃぁあんたの名前教えてよ」


やっぱり、口が悪い


「瑠奈。あんたは?」


「俺?拓磨」


それから少しずつ、色んな会話をした




浪江 拓磨(ナミエ タクマ)



年は、海斗と同じ―




こんな偶然もあるんだな、と拓磨の顔を見上げる



瞬間見せた、拓磨の切な気な顔



「人の顔ジロジロ見んなじゃねぇよっ」


すぐに憎たらしい態度に変わる


さっきの顔は見間違いだと解釈した



「つか、地元ここなん?それにしちゃ見ない顔だけど..」


拓磨が瑠奈の顔にチラチラと視線をやる


「チラチラ見ないでくれる?地元ここじゃないよ。仕事できてるだけ」


拓磨の真似をしてみせると、拓磨は苦笑いを浮かべた


「この時間じゃ、キャバ嬢?一人暮らしでもしてんの?」


「キャバ嬢だね。実家離れてるから、男の家の渡り歩きだけど」


あまりにもお互い、そっけない会話


なのに何故か落ち着く