君を想う【実話】

メールや着信に目を通す


半端じゃない数..


ほとんどは友達や先輩


数件、知らない番号や親からの着信があった


パンクしてしまったみたいで古いのは消えてしまい、見ることができなかった



「..あるわけないよね」



自分で言ってハッとした



無意識に探していた




智也の名前を―




消し去ったはずのあの頃の記憶が蘇る..



ふいに涙がこぼれた




瑠奈に裏切られた智也は、どんな気持ちだったのかな..




あれから、どんな生活を送ってるんだろう..




彼女は..






ガチャッ―




「瑠奈、大丈夫か?」



その声に、一気に現実に戻される


「..うん!みんな、すごい心配してた」


海斗にばれないように涙を拭き、笑顔で話す


「そっか..よかったな」


嬉しそうに笑う海斗に罪悪感が募る





過去は忘れなきゃ―




瑠奈は今を生きるんだ..