出待ち組はみんな一斉にRanをみる、
というよりは周りを気にしている。
心なしか変な緊張感が場を包む。
……それにしても、この距離
今、何メートル?
ち、近すぎ。
…てゆーか、かっこよすぎです。
あぁ、待っててよかった…。
心からの喜びを痛感する。
後ろから他のメンバーも入ってくるけれど、私はRanに夢中だった。
Ranは顔こそ正面に向けているものの、
目だけはファンを一人ずつ見ていく。
そんなところも素敵。
……この調子なら私も一瞬目合うかも。
Ranが一歩、二歩と私に迫ってくる。
ドキドキドキドキドキドキ
こんなにも鼓動が激しくなるのは
初めてかもしれない。
……くる!!私のところに……
ってあれ?
来ない??
Ranは私のすぐ手前で止まっていた。
そして、ファンの列の一人の肩に腕を回した。
…えっ?なに??
どういうこと?
頭がついていかない。
Ranに腕を回されている女の人
あの人…、
さっきのギャル軍団の一人だ…。
周りを見ると 悔しそうな、残念そうな顔をしてる人ばかり。
Ranはそのまま女の人を連れて歩き出した。
それと同時にあんなに静かだった場所が、一気にざわめき出す。
「えーあの子ー?!」
「やっぱりかぁ…」
「な、なんであんな子…」
なになになに?
全く状況が理解できないんですが!!
