「ほんとにありがとな。…なんか風邪引いてんのに楽しいとか初めてだったよ。」 そうニコッと笑う慈侑くんに胸がキュッとなる。 「私も。誰かを看病するの初めてだったよ。…無理しないで帰ってね?」 玄関で「おう!」と返事する彼を私は見送った。