イジワル王子を拾いました。







「はーい。できましたよ。熱いんで気をつけてくださいね。」


そう言いながら運んできた彼女。


「サンキュ。……すっげぇ美味い。」


冷ましながら口に含んだお粥は本当に美味かった。

素直な感想を彼女に言うと、彼女は少し顔を赤くして「ありがとうございます」と言った。



お粥はすぐに完食し、俺は少し横になった。



「名前なんて言うんだ?」


俺は寝転びながら洗い物をする彼女に声をかけた。


彼女は振り返り、


「姫野 柚(ひめの ゆず)です。」

と、またニコッと言った。

「…俺は守王 慈侑(すおう じゆう)。岬高校2年。」


「2年生なんですか。」

「あぁ。でも敬語もいらない。慈侑でいい。」


え、でも…。と彼女は困った顔をした。
むしろ敬語を使わなきゃいけないのは、助けてもらった俺なのに。

そう考えると少し笑ってしまう。


「敬語はなしだからな。俺も柚って呼ぶ。」