『ドラマ仕立てでお願いします』


何…

ここ、どこ!?



ざわつく光景に半開きな口、驚きで言葉もない。

やけに人が集まる場所で、その隙間から先を見れば よく見知った人がいる。


遠くから 自分の体に響いてくる心音。



あれは… やだ、右京様だぁ!!

何してんの、撮影とか?

まさにそう?



混乱しつつも 周りの声をよく聞けば状況がわかり、ウキウキする気分で隙間から覗き込んでいた。



どうしよう! どうする!?

もっと近くで見たいー…



「 ね、あなたもファン? 洸くん? 右京くん?」

「 えと、右京くん?です 」

「 私もなの! こっちに近づいたらサインもらうチャンスだよ~ せめて 触りたいねっ 」

「 うん うん!」




でも、こんなに人いっぱいでサインもらうどころじゃ…

あ、私 何にも持ってない!

ていうか、なんでここに?


あぁ…



その時、耳を突き抜ける黄色い声、押しくらまんじゅうするかのように押され一瞬目をつむった。

驚きで見れば すぐそばに弓槻 洸がファンと握手していた。

テレビで見る光景が目の前にあって 言葉なく、見つめていた。