紗凪と歩きながら耳を触る。

ダイヤのピアスに心当たりが全くないため、自分を疑う。



私、もしかして… 盗んだ?

ううん、ダイヤのピアスしてる人なんて 周りにいない。

紗凪だって つけてないし…

私は元々持ってないし… 誰の?




「 あ~… わかんないっ 」

「 何、何が?」

「 これ、ピアス、私のじゃない 」

「 あんたがしてるのに、誰のよ? 」



それがわかんないの…



「 気になるなら外せば? もったいけど捨てる?」



外す… 捨てる?

それ、考えなかった。

なんでかな… そうしちゃいけない気になるの…



「 つけとく、ダイヤだし 」

「 買って忘れてたんじゃないの~ ダイヤのピアスなんて 誰もくれないでしょ? 」

「 紗凪もでしょ 」

「 うるさいっ 」



よく、わからないけど このままにしよう。