じっと見てくる右京に、負けじと見る。
「 あのさ… 」
「 私を解放してくれたら1万ならあげます!」
「 は… 1万… 何言ってんの、あんた 」
「 見ての通り私はジャージだし、貧乏だから1万が精一杯なの、私を解放してくれたら… 」
真剣に言う佑衣に、右京は笑いたくなるのを内心耐えた。
佑衣が完全に誤解しているため、参る右京。
「 いいから、聞け。俺は伊澤 右京、25歳、俳優してる、あんたは?」
「 自己紹介するの!? ん… 私は… あの、あなた ほんとに あの 右京?」
「 な・ま・え!!」
「 え~… 私の名前知ってどうするの?」
軽く睨むように見てくる右京に、佑衣は椅子に座り直す。
右京は身を乗りだし、佑衣を見る。
「 なぁ、混乱するのはわかる、俺もだから。あんたが現れる度に、あんたは記憶がないみたいだし、毎回これじゃ 困るんだよ 」
言われて納得の佑衣。
「 確かに… 5回も会ってるのがほんとでも 私は覚えてないです 」
ほんとにそう…
右京様が私の前にいて話してるけど、やっぱり信じられない。
また、会えるかもわからない…
それなら、この状況を味わってもいいんじゃない?



