撮影現場から 支えたはずの佑衣がいなくなるのを見た右京。

呆然としながらいる右京、スタイリストが髪をセットし直し撮影が進む。


理解できないままの頭に佑衣が気になる。



アイツは どこから来て… どこへ……

確かにいたんだ。

消えたなんて あり得ない、あり得るわけがないっ

ドラマじゃなく、あれは紛れもなく人だ!

時空間が… いや、やっぱり あり得ないだろ。


佑衣…何者だ?


俺は夢の中にいるのか?




「 ちょっと 右京… 右京! 帰るわよ 」

「 ああ… 」

「 何、顔色悪いけど大丈夫?」

「 平気だ、何でもない… 」



この日、右京は眠れない夜を過ごした。

そして佑衣は… 自宅で眠っている。


時計は佑衣が戻り、動き出した。


同じ時間を過ごしたはずが、やはり佑衣の時だけが進まない。

右京にある記憶、佑衣に右京と会っていた記憶は…


ない。