右京を見ないよう歩く佑衣は目線が下。

すれ違うはずの右京に つい目を瞑ると、つまずき体制が前のめりになった。



…ひゃ、ぁっ!?



とっさに手が出た右京。

腕にしっかり抱き止められた佑衣…



「 カー………ット!! 」



その一言に、辺りがざわつき スタイリストが駆け寄って来る。



「 お前な… 」

「 ご、ごめ… 」


「 右京さん、大丈夫ですかっ こちらに… 」



右京の腕から離れると、辺りのライト、外灯などが点滅しだす。



右京はハッとして、佑衣を見る。

そしてスタイリストから離れようとした時だった…



おい、ダメだ…


「 行くなっ… 」



右京の言葉が届く前、右京に振り向く佑衣は消えてしまった。



「 右京? 何してるの、髪直して!」



いない…

消えた…



佑衣… お前、いったい どこへ…